私たちが福井の一乗谷の奥にあるこの浄善寺に戻ってきたのは、2012年6月のこと。
若坊主はもともと大阪出身。東京育ち。
若坊守はこのお寺の生まれ。
結婚した当初は、お寺を継ぐ約束ではなかったのですが、
跡継ぎがおらず寺が消えていくことはあってはならないと思い、
お寺を継ぐことを決意しました。
それでもお寺を継ぐのはまだまだ先のことと、
2012年までは、東京近辺で仕事をし、埼玉県で暮らしていました。
2011年3月、2番目の子どもが若坊守のお腹にいる時、東日本大震災が起こりました。
不安な日々を過ごし、都心の脆さを痛感する中で、
これからの暮らし方についてとことん考えました。
そして2人の子どもを連れ、2012年に福井へ。
私たちは30代後半に差し掛かったころでした。
お寺の生まれではない若坊主は、出身大学もカトリック系であり、
お寺の知識はほぼゼロ。
若坊守も、小さいころにお寺を手伝った思い出や覚えたお経のかすかな記憶はあるものの、
仏教の知識やお寺のことについては何も分からない状態です。
今は父が健在で、住職をしておりますが、
いろいろ勉強し経験しておくためにも、早めに福井の浄善寺に戻ってきたことは良い決断だったと思っています。
将来私たちの代になりこのお寺を守っていくことを見据え、
しっかりと学び、新しい活動にもチャレンジしていきたいと考えております。
若坊主の中の人:朝倉恒憲
若坊守の中の人:朝倉由希